■日曜の昼下がり
僕は煙草を吸おうとベランダへ出る。
外は見事な五月晴れ。
梅雨に入る前、最後の大きな伸びをするかのように真っ青な空と白い太陽が浮かんでいる。
煙草に火をつけ胸の奥まで吸い込んで、宙に向かってふーっと吐き出す。
ふと視線をさげると、小学生くらいの、どうやら兄弟らしい二人が遊んでいる。
追いかけっこ?
何から逃げてるんだい?ぼくは。
気づくと火はもう僕の指先まで迫っていた。
外に据え付けてある灰皿に短くなった煙草を押しあて、部屋に戻る。
半そでだと、まだすこし肌寒い。
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