2010-04-21

夜の埠頭で泣いた

追憶の旅に出てる。いやそれは大げさだな。たまたま仕事で来てる街が、僕がかつて愛した人と訪ね歩いた街に重なっている、というだけ。それにしてもよく重なる。

夜中、昔二人で歩いた道を辿ってみる。全然覚えてなかったけれど、その場所に来てみると信じられないほどの精度で思い出すのね。この売店でサンドイッチスープを買って、この舗道に腰掛けて食べたな、とか。その当時考えていたこととか、幸せ感情が溢れ出してきたのは束の間で、すぐに今の自分の寂しさに戻ってきた。少し泣いた。

彼女は別れを切り出してきた時に、凄く迷いがあった。別れる!って僕をアパートから追い出して、その後も長い間、僕と会っては僕のことをいかに愛しているかを話してきた。僕はどうすることも出来なかった。

最後に彼女アパートを訪ねたとき、彼女子供っぽい落書きのような紙を渡してきた。僕との生活の思い出で彼女が愛おしく思うものをちりばめたものだった。今でも持っているし、今見ても泣き出してしまう。

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