この文には、日本語としておかしな所が幾つかあります。
一つ目は、主語の不一致です。「感じる」のは人間であるのに、「電車」が主語であるように見えてしまいます。
日本語は、主語の省略されやすい言語ですが、省略しすぎて誤解や混乱を生むことの無いようにしましょう。
ところが、この文の場合、文頭に「私には」や「私は」を挿入すると、少々くどくなります。
そういう時は、主語を挿入するよりは、述語を工夫するのがお勧めです。
「感じる」を「感じられる」に変えてみることで、自然な日本語になります。
二つ目は、「遅く感じる」という表現です。ここでは「遅い」のは感じ方ではありませんから、「遅く感じる」という表現は誤りです。
「電車が遅いように感じる」として、何が遅いのかを明確にするのが、正しい日本語です。
三つ目も、不明瞭な表現です。「遅い」が"late"であるのか"slow"であるのかがハッキリしません。
前者の場合には「ゆっくりである」、後者の場合には「遅れている」という表現を用いると良いでしょう。
以上を考慮して、冒頭の文を修正してみましょう。
「電車がいつもより遅れている(ゆっくりである)ように感じられる」
分かりやすい文になりましたね。