「どうしてそんな事を言うの?」
「常識だからです」
「そんな可哀相な事できない」
「捨てるのは可哀相じゃないんですか?」
「だって誰も貰ってくれないし」
「保健所なら貰ってくれますよ」
「・・・あんた頭おかしいでしょ? 動物を虐めて喜ぶタイプ?」
「そんな事ないですけど・・・」
「私はね、この子と長い間ずっと暮らしてきたの」
「はぁ」
「この子には強く生きていてほしいの・・・」
「でも捨てるんですよね」
「うーん・・・それじゃ僕にその猫をくれませんか?」
「は? 飼うの?」
「はい」
その後いくつかの問答があって、その猫を貰い受ける事になりました。
猫の種類はよく分かりませんが、全体が茶色い、黒い瞳が可愛らしいメスの猫でした。
女性が引っ越した後、僕はすぐに猫を保健所につれていきました。
おしまい☆