クルマどうしの場合、もともと中の人の顔が見えない、コミュニケーションがとれないという前提で流れているものと思っておいた方がいい。だから黙っていても秩序が成立するよう優先順位が決まっているし、そもそも挨拶なんて存在しない。
ただ、その場の状況では決められた通りの順番でない方が最適な場合もあるので、補助的に身振りなどで「優先側でないあなたを臨時に昇格するので先に出ていただきたい」「了解、では目の前を遮るので衝突しないよう頼みます」という合図を送ることがある。それが、元増田が挨拶と思っているものの正体だったりする。
では、何を根拠に各車譲りあっているのか。
それは、全体の流れがスムーズになる、またはその場所で困るクルマの数が最小限になるような選択をする、ってことなんだ。
もし元増田が広い道を走っていて、側道から出られないクルマを見つけたとしよう。
ここでわざわざブレーキを踏んで止まり側道のクルマに道を譲ったら、動いている流れを妨害する行為であるといえるし、また側道のクルマ1台が喜ぶ代わりに元増田の後続車数台が迷惑を被るという点でもバッドな選択となる。
少し違うシチュエーションとして、信号待ちをしている元増田のすぐ左前に、側道から出られないクルマがいた場合はどうだろう。
信号が青になったとき、元増田は数秒~十数秒ほど発進を遅らせればよい。側道のクルマに恩恵を与えることができ、それでいて交通の流れを遮らず、元増田や後続車の受ける不利益を微小にとどめることができる。大人の選択であり、大変クールだ。
2車線で行きたい方向に行けずにウインカーを出すが誰も入れてくれず数十台見送る。
これは手持ち現金が寂しくなった元増田が銀行に行ったとき、行列している人数が少ないからといって両替の列に並んでしまった状態であって、両替機の前で気づいていくら泣いてもATM待ち行列の先頭には入れてもられるわけじゃないというのに似ている。
他車はだいたい前方の様子を気にしていて、なぜ並んでいるのかを把握して混んでいる車線に行列を作っている。元増田も先を読む努力をするんだ。
入れてくれないクルマたちだって元増田を入れるようなことをしていたら自分や後続車の番が回ってこないから、あれはあれで大変なんだよ。
もし元増田みたいなクルマがいっぱいいたらどうだろう。そういう場合は1台ずつ交互に入れてしまった方が気楽だったりするので、そうするとよい。
また、元増田が割り込まれそうな立場になったとき、そいつをブロックするのに神経を尖らせなくてはいけないくらいなら、そんなピリピリは味わわない方がよい。ピリピリしなくてはいけないということは、割り込み阻止行為に無理があり最適解でないということだ。そういう場合は軽くブレーキを踏んで入れてやった方がスムーズに行く。
相手に感謝されることを喜びとするのではなく、交通全体の流れを把握して最適解を出せるようになった自分に喜びを感じるべきなので、精進するとよい。
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