仲の良い友人と喫茶店で喋っていて、知り合いが「水は答えを知っている」のことを目をキラキラさせながら喋っていたという話をした。
自分としは笑い話をしたつもりだったのだが、彼は真顔で「え?俺もあの本好きだよ」と言う。
彼とは読書が趣味という共通点があるので、お互い文学の話やたまに政治の話もしていたのだが、まさか彼があのエセ科学本を無批判に信じ込んでいるとは
思わずショックを受けた。
僕はドーキンスの話を引用して、検証不可能なことは科学ではないと何度も言ったのだが、彼は認識の相違という逃げ場に逃げ込んで話は平行線となった。
それまではお互いに楽しい時間を過ごしていたのだが、それで一気に空気が悪くなった。
あまり仲の良くない女の子なら、俺は笑って流せたのだが、同じ価値観で離せると思っていた男の友人が無批判にあの本を信じ込んでいて、しかも
「道徳と科学と分けることに何の意味がある?」と発言したのには驚きを通り越して失望した。
なんとなくやるせない。