先輩の住んでる地域(地方の田舎)で自治会主催のある小さなイベント事が行なわれた。
自治会のイベントなので地域の男手十数人程がボランティアで駆り出され、テントの設営等をしなければならないのだけど、先輩曰く
「自分が一番要領が良い」
らしい。
「周りのやつらはいい年(三十代から五十代)して指示が無ければぼーっとしてるだけ。
俺は要領がいいから次々と作業を進めるんだけど、そうすると俺の作業量が一番多くてムカつく。
年齢的に下の方なので文句を言う事もできなくてムカつく」
この話を聞きながらいろいろ思ったけど、まあこの条件なら早く終らせたい場合先輩がやるのが一番なので仕方ないかもしれない。
先輩はこれ以外にも常々自身の事を「要領が良い」という。
それは、単純作業を努力と根性で早く終らせる要領の良さだ。
要領は良いので大きなミスはしない。
が、小さなミスは度々する。
しかし、要領は良いのでそのミスのフォローも上手くできる方だろう。
その点も先輩自身を「要領が良い」と思わせる要因なのだと思う。
すばらしいスキルだと思う。
こういう人間は絶対に必要だ。
自分は「要領が悪い」人間なので、単純作業があれば、まずミスが起こりそうな箇所を探したり自動化できる箇所は無いか考える。その所為で余計に時間がかかったり、そんな事をしててもミスをしたりするので本当に要領が悪いのだけど…いや、そんな事はどうでもいい。
先輩がそういった事を考えるようになれば、本当に要領の良い人になれるのに、と思う。
しかしなかなか理解してもらえない。まあ要領の悪い後輩に「こうすれば要領が良くなりますよ!」って言われても (゚Д゚)ハァ? だとは思うけど…
…いや、違うな。
「努力と根性でこれを解決するのでみんなよろしく!」
と、自分に向いていない仕事をさせられるのが嫌なんだ。本当は。
なんだ、全部仕事が出来ない自分が悪いんじゃないか…
死にたい。