2009-08-10

面接について

博士号を取った後も、なかなか大学就職できなかった。
全部で80くらいの大学に書類を出し、10回くらい面接し、ほとんど落とされた。

やっと決まった大学は、事実上コネで決まった。
いちおう面接はあったのだが、完全な出来レースだった。
そしてはじめて出来レース面接を受けたとき、それまでの面接とはあまりに違ったので驚いた。

面接官はほとんど質問をしなかった。
自分研究論文についてはほとんど聞かなかった。
ごくわずかの質問の後は、給料とか勤務条件などの事務的な説明だった。

その面接を受けたとき、今まで落とされた面接で、
自分かいかに的外れな期待や反省をしていたかに気づかされた。

[1] 面接官に熱心に質問されることは良いことだ、という嘘
   出来レースの場合、もう採用と決まっているので、そんな質問はしない。
   逆に落とす予定の人には、熱心に質問するフリをするだろう。

[2] 同じ面接に呼ばれる他の人たちは少なければ少ないほど良い、という嘘
   どうせ落とすとわかっている人を何人も面接するほど、面接官はヒマではない。
   また、おそらくそんな面接は、するほうも心苦しい。
   だから出来レース面接の場合、採用する人以外に呼ぶ人数をできるだけ絞る。

[3] 仮に採用した場合、本当に来るかどうかを入念に聞く
   万一、他に抜けられてしまった場合、替えがないからだ

たった1回の体験なので、一般化するのはあまりに乱暴だが、
たま面接に呼ばれると、おろかにも舞い上がってしまっていた自分反省する意味で書いた。

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