気づいたら周りの人間にそう言われるようになっていた。
眠りが浅く、ちょっとした物音で目が覚めるようになった。
朝起きるも何か調子が悪く、常に胸に不安感がある。
会社に着くころには汗を大量に掻き、襟足は風呂上りのように濡れている。
周りからも「なんでそんなに汗掻いてるの」と笑われる。
いつからか、皆から笑われないようにトイレで顔を洗い、髪をタオルで拭いてから仕事を始めるようにした。
ふとした時に見た自分の顔が驚くほど覇気がなく、死にそうな顔をしていた。
周囲からも、そう言われることが増えていた。
自分が、以前とは明らかに違う自分として他者に見られていると感じるようになった。
休日は汗を掻きたくないから出歩くことはなく、家にずっといる。
部屋を片付ける気力もなく、気づけば着る服もなくなっている。
こんな生活になった理由を考えてみた。
自分は生きてやっている
死にたいのに生きてやっているのに、お前たちの俺に対するその態度はなんだ。
これだと思う。
「生きたい」ではなく「生きてやっている」。
この根底にある考えを何とかすれば、昔のような自分に戻れると思う。
戻る気なんてさらさらないんだけどね。