2009-04-02

中学修学旅行の時なんだけど、俺の居た学校田舎で、東京に行く事になったんだ

その時、好きな子と偶然同じ班でさ、内心はしゃいでた

班で自由行動をとる日、地下鉄に乗ったんだけど、地元じゃ有り得ないぐらいの混み様で、凄く緊張したんだ

それはみんな同じみたいで、なんか落ち着かない様子だった

そしたら、その好きな子が俺の制服の袖を掴んできたんだ

周りに、俺以外の班の男子がいるのに、俺の制服を掴んでくれた

それがとても嬉しかった

その子の手は、恐いのか少し震えてた

俺は、その時気付かないふりをして、周りの奴らと喋ってた

急に、その子は腕に抱き着くようにより添って来てくれた

俺は、へたれ

「お、おい…」

みたいな事しか言ってあげれなかった

数秒して、その子は俺の腕を無言で離した

もう袖も掴んでくれなかった

何であの時もっとマシな言葉をかけてやれなかったのだろうか

今思えば、その子と俺はいつも一緒に居た

高校に上がってみんなバラバラになってからも、毎年年賀状を俺に出してくれるのはその子だけだった

俺は、気恥ずかしくて年賀状の返事すら書いてあげれ無かった

ちょくちょくメールも来た

でも、俺は素っ気ない返事しか出来なかった

車ですれ違った時なんか、わざわざ車から顔を出して俺の名前を呼びながら、笑顔で手を振ってくれた

だけどもうそんな事もない

年賀状メールも来ない

もう、その子は結婚したらしい

俺は、今も一人でこうして画面に向かっている

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