大好きだったじいちゃんが死んだ。
94歳まで生きたんだから大往生だって叔父は言う。
通夜がすみ親戚たちが酒を酌み交わし
じいちゃんの思い出話に笑いもおきていた。
そうした席に親戚の子供たちも飽きてきたのだろう
何人かで集まりそこらじゅうを奔り回っている。
そのうち子供たちが集まりじいちゃんの棺の周りでヒソヒソ話し出した。
「ボソボソ・・・」 ?何を言ってるのかは聞こえない。
「ボソボソ・・・」 ?ぼそぼそ言ってはじいちゃんの顔をじーっと見つめ
また何かヒソヒソと話しをしている。
まるで儀式のように子供たちは両手を上に挙げた。
今までぼそぼそとしか聞こえなかった言葉を
両手を挙げた子供たちは大きく叫んだ
「ザオリク!!!!!!!!!!!」
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