2009-01-14

ちょっと前に…

SF議論しててここで紹介されたSF無茶苦茶面白かった件。

あなたの人生の物語テッド・チャン

一言で言えば「人文SF」。特に中心テーマは「ことば」。

自分大学での専攻が「言語」に関わる分野だったので、一つ一つの話のテーマが染み入るように面白かった。言語学ももちろん科学なので、それを用いて「科学空想小説」を書くことは可能だ。そう言ってしまえば当たり前のことなんだけど、そういう誰も書かないようなジャンルに進んでいきなり「傑作」を書けるところが凄い。

非線形言語テーマにした表題作も面白いけど、それ以外の人文科学ベースにして空想を語るとその外観はほとんど「魔術」になるという確信犯認識を用いた他の話も秀逸。そして、それが単に「そういうことがウンチクっぽく書かれてる」とか「素材として使われて」というだけじゃなく「プロットの中核部分を為して」いるというところが衝撃的。「72文字」とか、まさに『おおーーーオチをそこに持ってくるのか!』という感じ。

ホント最高でした。

ありがとう増田

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