2008-12-01

実家はモノにあふれていた

久しぶりに帰ってきた、実家。なんにもなかった最寄り駅は、何もないままだが、建物は新しくなっている。郊外だもの。何もないままだけど、何かが新しくなりそうな予感だけはある、そんな道路工事現場。でも実家だけは何も変わっていない。むしろ酷くなっていた。庭には知らない猫があふれているし、家の中はゴミだらけ。僕の母の病状は悪化している。ヘミングウェイ小説のどれかで書いていたと思うけれど、男の一人暮らしは研ぎすまされるようにモノが減る一方だが、女のものは全く逆だ。母は一人になってから、ただひたすら生活性を鈍らせ続けている。

僕はそんな中、専業主夫のように家を片付けて続けている。洗濯機を新調した。そこいら中にカビキラーをまき散らし、壁紙にこびりついた黒ずみを落とす。落ち着くような気がする。手で何かをしている、という実感はある。と、同時に、僕は途方もない不安感に苛まれる。将来が不安になる気がする。あぁ思い出した。学校を出た当時、この不安感を取り除こうとオナニーばかりしていた。そんな、感覚。今の僕は、もう少し強くて、何をすればいいのかはわかる。けど、やっぱりすごく不安でつらい。そしてなぜこんな風に感じるのか考えてみるけど、やはりよくわからない。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん