団体の定款はあったけど就業規則なんてなかった。本当にないんだよ。だって、職員数なんて俺とそのおばちゃんの二人だけだったし、それまでは役所からの天下りのおっさんがテレビ見て井戸端会議をするためだけに10年間も出勤していたところだったから。
65歳で退職して、75歳まで毎日ボーっとテレビだけ見ていて月給30万。書類作成なんかは、役所にいる元部下に「お前が作れ」って言って作らせていたそうだ。だから、パソコンとか誰も使えなくてホコリ被ってた。ああいう「田舎の中の特権階級」的な人たちは本当美味しいわ。
ちなみに俺の給与は15万でした。
傷病手当はあくまで健康保険なので業務上の傷病である必要は全くなくて、例えば盆休みで旅行中に交通事故にあってもちゃんと出るし、社員が傷病手当を申請することで会社がペナルティを食ったりすることもない。また、傷病発生時点で加入していてきちんと手続きを取っていれば退職後も支給される。細かい手続き法とかはいざとなってからぐぐればいいけど、社会人の基礎知識として存在だけは知っておこう。
なるほど。勉強になるなあ。確かに、制度に対する知識の差から、公務員や大会社の社員なんかが利用している制度についても、本当は働いている人みんなに適用できるものなのに、知らないがために「どうしてあいつらだけ」みたいなことも、ひょっとしたらあるのかもしれないね。
団体の会員になっていることで宿泊施設とかテーマパークを安く利用できる、っていうのも、意外と知らない人もいるよね。例えばJAFの会員になっていると、関連性が薄いと思われる宿泊施設とかテーマパークなんかもお得に利用できて結構うまい。こういうのは送られてくる冊子に書いてあるんだけど、大抵の人は読まなかったりする。面倒くさいからゴミ箱捨ててたり。
傷病手当なんかの制度に関する情報も、本当はきちんとアナウンスされているのに、受け手がその情報を知らないままに無意識に捨てちゃっている…っていうのも結構あるのかも。社内報を隅々まで読んでいる人も少ないと思うし、お役所っていうのは「一度説明したからもういいでしょ」的な態度を取ることが多いから、それっきりになっていたりね。