いただきます。私の目の前に出されたたくさん の中華料理達。迷うが先ずは此の青椒牛肉絲か ら攻めて、次は最高に美しい海の幸だな。麗し く飾られた貝と蟹が、海老を盛り立てつつ儚く も崩されて行く様子はまた格段の悦びだ。続い て波菜豆腐湯で小休止。最高級の中華料理屋だ ろうとこれほど体に染み込む味はだせないね。 名産地富山湾沿岸から獲れた超特大新鮮岩牡蠣 を丸ごと煮こんで得た海鮮出汁が秘密の鍵だっ て。本当は秘密なんだけど料理人がお人好しな 人だから、隣の店主が当然猿真似を始めて今や 大繁盛。私の舌は大雑把で人工的な紛い物と粋 な本物の違いが瞬時に分かるが、巷の人間は大 量生産即大量消費の呪縛から逃れる事が相当難 しいようでその味の違いが分かってない。料理 は翡翠炒帯子を経て幾分お腹が八分目から過ぎ て来たけど店の主人がちらと横目で見てるし次 の皿ももう机の上で待機中。北京填鴨とこの次 に控えてる辛い麺がすぎれば、今話題の三不粘 と蓮糖醸糯米の甘味が。完食だと腹十二分目く らいかな。もう味とかは関係ないね。死ぬ直前