社内恋愛はこれだから困る。
「よく弘子としゃべっているけど、私より弘子の方がかわいいんでしょ」
「はあ?そんなことないよ」
「私より弘子の方が若いしね。若い子が好きでしょ」
「男って、浮気するように体ができているんでしょ」
「はあ?何言ってるの」
「雄って、自分の遺伝子を多く残すために、たくさんの雌と交尾する必要があるんでしょ」
「バカ、何言っているだよ」
「それどこかで読んだな。お前、『ふたりエッチ』読まなかったか」
「何だっていいでしょ」
「あれはそういう意味じゃないだろ。浮気っぽい女が、正当化する話で使ったマンガの話だろ」
「じゃあ、何なのよ」
「とにかく、俺は別に弘子にそんな感情なんて持ってねーよ」
まるで社内では彼女に監視されているみたいだ。
他の女性社員と楽しく話しちゃいけないのかよ。
別の日。
「愛は4年で終わるって、知っているか?」
「何よ急に」
「いやいや、お前がこの前言っていた遺伝子何たらの話だよ」
「何?調べてきたの?」
「結婚も離婚も浮気も、すべて優れた子孫を多く残すためなんだよ。ほれ、複数の家族が集団で生活していた原始時代は、4年で乳離れした子どもの世話は周囲にまかせて、配偶者を変えることができたらしい。両親が異なれば、子どもの体質も変わるので、伝染病が流行しても全滅は防げるかもしれない」
「だから子孫を増やすことだけ考えれば、配偶者も変えてもやむなし、という時代があったんだろうな」
「愛が4年で終わり、男が浮気性なのは、その時代のなごりって訳?」
「しかし、それはそれであって、雄に浮気する傾向があることと、浮気が許されることとは、全く無関係だよ」
「それも『ふたりエッチ』にあった?」
「いや『男のための自分探し』って本。自然が「いかにあるか」と探求した結果が、浮気を「すべきである」と正当化することはありえないのさ。自分の家族や恋愛関係をブチ壊すほどの本能があるのはなぜかを論じることと、本能に流されてもよいと認めることは、全く違うのさ」
「なんだか哲学ね」
「そこらへん、『ふたりエッチ』にもちゃんと書いてあったぞ。『利己的な遺伝子』には、人間性に関わる生活様式は遺伝子より文化に決定されている、とね」
「文化が雄の浮気を止めているってこと?」
「俺もさ、日本の文化に忠実なのさ」
「そんなことで私が納得できると思っているの?」
「また弘子の話かよ。関係ねーよ、俺には」
しかしあれだな、原始時代ではないにしろ、いつ来てもおかしくないパンデミックで生き残る為に、やはり多様な子どもを残すべきなんだろうか。
それも「自然主義的誤謬」と呼ばれる謝った考え方だな。
なにしろ、俺には子どもはごめんだ。
「よく弘子としゃべっているけど、私より弘子の方がかわいいんでしょ」 「はあ?そんなことないよ」 彼女の部屋でエッチしていた時だ。 「私より弘子の方が若いしね。若い子が...
http://anond.hatelabo.jp/20080825152956 勘弁して欲しいって書いてあるポイントだけに突っ込んじゃうが。 基本的にはそういうことを言わない女が、「なんで女って・・・」と言われて「あたしは...
やきもちにはつきあいきれません。
文章が長いから見落としがちだが、これはふたりエッチへのつっこみ待ちなんだよな?
ふたりエッチは、浮気には否定的だったですか? 不倫をしている淳ちゃんは美しかったです。