2008-08-19

麻生太郎の限界

麻生総裁は既定路線みたいだが、本当にそれでいいのか?

確かに、演説は天才的にうまい。しかし、それと政治力は同義ではない。

氏の経歴を見ると、大臣として官僚組織を改革した実績は皆無である。さらに、政治家になる前の民間人だった時の実績も見るべきものはない。

その言動が「異端的リーダー」に錯覚させているが、少数派閥の氏が首相になるために必要な無理をして、はたして異端であり続けることは可能か?

氏を支えたり、周辺にいる人たちの中に、抵抗勢力と戦うために命をかけて身を捧げる人がどれだけいるのだろう。私の目には、ほとんど見あたらない。(高齢の方はわずかばかりいるが)加えて、小泉内閣の時の経験をもとに官公庁は着実に理論武装している現実を考えると、小泉内閣以上の力で官僚に立ち向かう他ない。

そもそも、氏のビジョンや問題認識に問題はないか?本当に、先見力、着想力、行動力のある人物と断言して良いのか?人間の真価が問われる苦しい時、逆境の時に逃げずに立ち向かうことができるのか?

福田内閣はここ最近の内閣の中で明らかに最低レベルの内閣であることは間違いない。ただ、麻生内閣になったところで、劇的に変化するほどの力はないと言わざるを得ない。「麻生太郎が改革のリーダーであるというのは幻想であり、あまりにも過大評価されている」という考えは変わりない。むしろ、麻生内閣が現実味を帯びるほど、その考えが確信に近付いている。

悲劇は日本の改革がまたもや先延ばしされてしまうことだが。

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