2008-05-26

卒論の題材を宮澤賢治にした。うさんくさくて嫌いな人も多いと思うけど、永遠童貞って呼ばれるくらいだし、自分には合ってると思う。

経歴を一通り追って感じたのは「やさしくて、よわっちくて、人を大切にしたいくせに理解してもらえないと周囲を憎んだりして、ほんとに一生ぐるぐるしてた人」なんだなーってこと。

前に歩いて後ろを振り返って、悩んで苦しんで文字通り血を吐き続ける姿は、決して美しいものじゃない。でもその愚直さに惹かれるって人も多いはず。(自分もそう。)

雨ニモマケズ」から超出来た人っていうイメージ持たれることもあるけど、決してそんなことはなくて、自分の中の醜いものや汚いものを持ちながら、こんなんじゃだめだ、もっと良く生きたいっていうのをそりゃもう必死に求めていたんだよね。

賢治は死ぬまで親のスネかじり続けて、仕事もころころ変えたりして、晩年に「今までの生き方理想主義にすぎた」みたいなことを言ってる。

自分も積極的に「賢治みたいに生きたい」とは言えない。禁欲して粗食で我慢して最愛の人を失って自分も若死にするなんてしんどすぎるもん。

でもどうだろう。賢治の童話教科書に載って子供に親しまれているし、賢治の詩は多くの人の支えにもなっている。(自分もそう。)

一生ぐるぐるし続けたからこそ、賢治の言葉には説得力がある。真に迫ってくる。賢治先生のぐるぐるから学び、いつか自分のぐるぐるを解消したいなーとか思う。まぁ一生ぐるぐるかもしれないけど。

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