2008-02-12

うつと社会的地位

スーザン・グリーンフィールド『脳の探求』より

セロトニンうつ状態のつながりに熱狂するあまり、それを社会的地位の説明にまで拡大する科学者もいる。オナガザルの研究で、社会的階層の底辺にいるサルセロトニンの濃度が低く,頂点にいるサルは高いということがあきらかにされている。地位が上がると、セロトニンの濃度も高くなる。同じように、人間社会でも、地位の低い人(貧困者や女性)はセロトニンの濃度が低くなる傾向にあり、実際、うつ病は比較的このグループに多い。うつ病は、社会のより優位なグループメンバーに対して、地位を表明する手段として進化したという説もある。内向的でひかえめな行動は、将来ライバルとなるおそれがないことを示し、地位の高い者を安心させるというわけだ。(pp.188-190)

グリーンフィールド自身がこの説に賛同しているわけではないが、個人的には強く興味をひかれた。

  • 続き。 まず、この関係をどのように考えるべきか。社会的地位が低いから低セロトニンになるのか、低セロトニンだから社会的地位が低くなるのか。 ただ、うつ病(だけじゃなく精神的...

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