2008-02-09

http://anond.hatelabo.jp/20080209063533

「…あのね。私…死ぬかもしれない。」

「………?」

「首のちょっと下のところ腫れてるでしょ…さわってみても大丈夫だよ」

「確かに少し赤くなって腫れてるみたいだね、さっきエッチした時は気づかなかったけど…」

「実はね…甲状腺の所に腫瘍があるみたいなの」

「つまり…癌ってこと?」

こういう時って目の前が真っ暗になるってよく言うけど、本当に真っ暗になるんだ。

「あ、お願いそんな顔しないで…私も辛くなるから」

「黙っておこうと思ってたんだけど」

人には癌を予防する遺伝子が2つあって、普通の人は両方ONで生まれるんだけど

彼女はそのうちの片一方の遺伝子がONになっていない…というようなやたら癌になり

やすい体質をもって生まれてきた…というのを聞かされたのは、その甲状腺の手術が

無事に終わってしばらく経ってからの事だった。

その頃には、この遺伝子病気が少しづつ進行していて首の後ろにも脳にも

もはやどうしようもないくらい癌は増えていた。

親からこの遺伝病を貰う確率は50%だったとのこと。

遺伝子病気だから今のところ治療法はない。

どんなに生きたくても生きられない運命持った人だっているんだ。

むやみに癌になりたいとか寝ぼけた事言わないで欲しい。

死にたいのなら静かに一人で練炭自殺でもしろ。

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