2007-12-06

確信犯

最近文章を書くとき、「確信犯」と書きたくなる時に、「確信犯」の誤用であることを思い出しふと手が止まる。

確信犯」は、今まで世間が思っていたその意味とは実は違う意味なんだ、普段使う「確信犯」は誤用なんだ、ってのはもう相当広まっていて、ほとんどの人が知っていると思うが、だからこそどう対処すべきか迷う。

今まで「確信犯」は誤用の方の意味で使っていてそれが自然な事だった為、それ以外の言葉に置換しようとしてもなかなか思いつかない。かといって「分かっててやった」とか言うとなんかこう、文章の流れ的にしっくりこねえ、ここはずばっと「確信犯だった」と書いたほうが伝わるんだけどなあ、という時がある。

しかし「確信犯」と書けばおそらく一人くらいは「それは確信犯の本当の意味じゃない」とか突っ込んできそうだ。

かといって「確信犯」を使った後、カッコして「誤用なのはわかってるけど敢えて」とかいちいち説明を入れるのもそれはそれで文章の流れが崩れるしそれ以前になんだかカッコ悪い。「確信犯」という言葉一つにそこまで断りいれなくてもいいよ、みたいな風に思われそうでなんか嫌だ。下手すると「こいつそんなに突っ込まれるのいやなのかよw」みたいに思われそうで(まあ実際そうなんだが)やはり嫌だ。

といって「確信犯」以外のいい言葉も思いつかない。

ということでいつも「確信犯」と以前の調子で書いてしまったあと、どう訂正すべきか迷うのである。

分かってるのに、わざわざ「その確信犯誤用」とか突っ込まれるのは一番癪だからなんだかんだでなんとか他の言葉にしたりもするんだがそれはそれで消化不良な感じだ。「故意犯」などの言葉も聞いたことはあるが、やはりしっくりこないし、「確信犯」以上にその言葉を知っている人はいるのか疑問だ。また「故意犯」ではやはり「確信犯」ほどなんというかこう、実感が出ない。すんなりアタマに入ってこない気がする。

であるからもう、いっそここまで広まってしまった誤用はやはり逐一指摘せず「そっちの意味もアリってことで」的な処置にして欲しいのだが。いちいち「それは本来の言葉とは云々」と言う事に意味はあるのだろうか?言葉というのは人間が使ってなんぼであって、また人間が使っていくうちに変化していくものだ。確信犯ほど広まった誤用ならもうこういう面倒くさい事が出てくるのでいっそ認めて欲しかったりする。そうしたら「確信犯」をつかって「それは誤用」と言われても「いや、こっちもアリなんですよ今は」とか言えるじゃないか。

まあそこまで気にしてるわけじゃないんだけど、こうやって文章で思考を表すと、俺物凄く神経質な人間みたいでワラ

  • 故意犯を使うべき。 しっくりこないのは語彙が貧弱だから。 確信犯は「自分の行動が正しいと確信(=揺るがない)点」が重要なので。 誤用の意味で使われる確信犯は大抵腰抜け。 確信犯...

    • 一般に認知されていない言葉を使うほうが手間がかかる。 それだったら確信犯(誤用としての/誤用でない)のように但し書きでも入れておいたほうがマシ。

    • なかなか的を得た発言だけど、増田の説明ではまだまだ役不足。 誤用というのはすべからく使用者のモラルの低下を意味している。 一度、誤用をしてしまった人間は、文章の内容がどん...

      • うずうず・・・・ 汚名挽回がなければつっこんでしまうところだた。

        • 的を得た、役不足でわかるじゃん。 的を得たに関しては御用かどうか微妙だった周期表で18族を占める元素である、ヘリウム・ネオン・アルゴン・クリプトン・キセノン・ラドンの総称。...

      • http://anond.hatelabo.jp/20071206153235 もっとあるかな?

      • 的を得た 役不足 いづれ 汚名挽回

      • 射るより得るのほうが音便的にストレス少ないし、得るってのも意味が広い言葉で通じると思うんだけど。それに「得た」は松戸市に住んでた子供の頃から知ってるけど、「射た」の語法...

        • 「的を得る」は微妙だよね。 たしかに「正鵠を得る」とか「当を得る」からごっちゃになったという指摘はあるし、広辞苑には載っていないけれど 「得る」には「当たる」という意味も...

        • http://anond.hatelabo.jp/20071206183818 いや、トンカツのソースじゃなくて・・・ 「『的を得た』が正しい説」って寡聞にして知らないんだけど、どこかでそんなこと言ってる人いるの?

    • かたっ苦しい文章や金を取る文章ならともかく、 会話やブログ程度のものなら使ってもいいんじゃないかな コンセンサスさえ得られれば言葉ってのはある意味で「正しい」のだから だ...

    • 確信犯は「自分の行動が正しいと確信(=揺るがない)点」が重要なので。 誤用の意味で使われる確信犯は大抵腰抜け。 ということは、 確信犯だと思ったけど、腰砕けになってしまっ...

    • しっくりこないのは語彙力が貧弱だからじゃなくて 単純に今まで「故意犯」を使ってこなかったからだろ普通に

    • 単純にものを知らないだけだな。

  • 作っちゃえばいいじゃん、新しい単語。 たとえばそうねぇ…「確知犯」なんてどう? まぁでもあれだ。「悪いと知っていて敢えてやる」というのは、本来デフォルトなんだよ。悪いと...

  • http://anond.hatelabo.jp/20071206132321 誰かがエッセイで書いてた話。美味しんぼの人か伊丹十三か? 目玉焼きの食べ方はいろいろあって、正式にはどうすべきかいつも迷う。グチャグチャに刻...

  • こいつ、確信犯(誤用)! こいつ、確信犯(正用)! といちいち書くんだよ!(もっとうまい書き方考えてね!) これを「なぜか変換できないメソッド」と呼ぼう!

  • 確信犯のいわゆる誤用とされている部分がよくわからない。 ののたん:パンツ見せたよ、なんで駄目なの? あやや:パンツ見せたら駄目だけどファンを喜ばせるために見せた ...

  • 確信犯の誤用は全然OKだし、最近はリベンジ=雪辱にも慣れてしまった。そんな私も、「すべからく」の誤用だけは許せない。何故なんだろう。格好付けようとして間違ってるとこに萎え...

  • まあそこまで気にしてるわけじゃないんだけど、こうやって文章で思考を表すと、俺物凄く神経質な人間みたいでワラタ この一言にこそ、増田の「神経質さ」が現れていて萌えた。

  • 言葉はどんどん変化していくもので良いと思う。 月並みだが誰でも知ってる例でいくと「あわれ」とかね。 でも「確信犯」とか「進化」「退化」(対義語じゃないよ!)みたいな術語とし...

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