2007-11-20

たった一つのあやまち

彼とは何もかもがうまく行っていた。

一緒に手をつないで散歩もした。

私が編んだプロミスリングも喜んで身に着けてくれた。

私が「寒い」と言えば私の手をとり、温かい息をかけながらさすってくれた。

私が彼を抱きしめると、彼はあたたかく私を迎えいれてくれた。

夕陽の中、私を真剣な目で見つめていた彼の姿は今でも鮮明に残っている。

ただ、、、たった一つの私のあやまち。

たった一つなのに、とても重く、取り返しのつかない。

彼がそれを知ったとき、何も言わずに私のもとを去って行った。

私がどんなに泣いて謝っても、許してもらえるものではなかった。

私は彼を裏切ったのだから。

私は彼の大切なものを、、、

私は彼がおやつにとっておいたバナナを食べてしまったのだ。

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