2007-11-09

僕をやさしく包み込む白い闇

目の前にかかった霧は視界を塞いでくれる。

僕を緊張させる世界から僕を守ってくれる。

けたたましいクラクションや町の雑踏から僕を守ってくれる。

もう何も恐くない。

僕はあらゆる抑圧から解放され、今、心は自由にあんパンを食べているような至福の一時。

ずっとこんな状態、こんな気持ちでいられたらいいのに。

どてっ。

何かにつまずいたようだ。

体中が痛いぞ。

ひざも擦りむいたようだ。

きゅ、きゅ、きゅ。

くもった眼鏡じゃ前が見えないからな。

あぶない、あぶない。

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