ソフトウェア企業の経営の文脈で「ものづくり」と言う場合はそれなりに意味が決まっている。
逆の状態がなにか、を考えてみればわかる。
単に部品を集めたり、下請けにやらせるだけのマネージメントなんかをやりたがる会社が多い。
そっちのほうが効率よく儲かるから。
中国みたいに人件費の安い国に対して競争力で勝てないというテーマがソフトウェア会社にはずっとテーマとしてあった。(今もたぶんある)
収支に危機感を持った会社はどんどん上流行程にシフトしていく。
自らはコードを書かないで、下請けにやらせる。
しかもなるべくすでに存在する部品を組み合わせる形で実現させる方向で。
実際にそのやり方は儲かる。
儲かるのだが、こういうやり方では技術を持った人間は育たないし、
プログラムの作成を外国に発注することになるので国内産業が空洞化する。
そういうことへの反省と、ある種の反骨的な決意を込めて「ものづくり」と言っている。