2007-08-29

読書をする。今読んでるのは自称妖怪研究家が書いた本。

この本の冒頭に興味深い妖怪解釈が書かれている。

曰く「妖怪とは差別から生まれた天使だ」。

内容を簡単にまとめると以下のようになる。

江戸時代日本差別することで成り立っている社会であった。

職業差別し、地域で差別し、家で差別し、年齢で差別し、性別で差別する。全て差別で構成されている。

差別とは人間の弱さを支える安心装置であり、至る所に差別があった方が生きやすい

誰もが差別でき、差別される社会が一番健全なのだ。

しかし、差別され差別する社会は容易く安心できるが、傷つきやすくもなる。

その傷を癒すのが妖怪という存在なのである。これは目から鱗だった。

今まで自分は妖怪のことを町民による不可解な現象の合理的解釈だと考えていたが、今日をもって改宗することにする。

素晴らしい本を読むと、本から顔を上げた瞬間、世界がとても鮮やかに写るものだ。

今、目に見える色という色が美しい。この本を読んで本当に良かった。

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