今、進路に悩んでいる。
進路、というか人生に。
自分は小さな頃から一つの目標があった。
それに向かって生きてきた。他に気をとられることは無かった。
別に大変なことじゃない。好きだったから、面白かったから、気づいたらここまで来ていた。
心配することなんて無かったほどに、あっけなく。
少なくとも自分の今いる所は違った。
ツライ、キツイ、クルシイ・・・
いや、そんなのは些細なことだ
ツマラナイ。。
全てが変わった。
世界が変わってしまったのではないか、そう思えるほどに。
一つしかなかった目標が無くなりそうになる、それがどれほど恐ろしいことか。
それしかなかった自分の人生、全てが間違い、そうなってしまうことがどれほど恐ろしいか。
好きなことが、ツマラナイなんて想像もしなかった。
俺はこれからどうするのか。考えられる時間は短い。
幸いなことに、まだ進む方向を反転は出来なくても、傾けられる程度には若い。
体力的にも、精神的にも追い詰められた俺はうつ病のようだった。
何人かの友達に話を聞いてもらった。ありがとう。でもいつも愚痴っぽくなってしまう自分が嫌いだった。
何もしたくないし、食べたくなかった。
笑ってみても、心は笑わなかった。
ふと携帯を見ると、しばらく連絡していなかった母親からメールが来ていた。
電話した。
目をつぶって静かに話した。
最近のこと、進路のこと。
今まで辛くても出ることのなかった涙が、閉じた目蓋から溢れてきた。
嗚咽なんか出さず、恐らく母親は気づかなかっただろうが、泣いた。
何か進路が決まったわけじゃない。光が見えたわけじゃない。
何があっても大切にしたい。そう初めて思った。
涙は乾いて消えてしまっても、この気持ち、忘れたくないからここに残す。
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