2007-06-30

子供の頃。

要領のいい餓鬼だった。頭がそんなにいいわけでもなかったが、病弱だったせいで人よりひどく体力が劣っていた。それを自覚していた。だから、可能な限り、近道を見つけることに全精力を傾けた。人にやってもらえるものは、なんでもやってもらった。適度な愛嬌さえあれば、人は動いてくれた。自分はスマート生き方をしているんだと納得していたし、満足すらしていたような気もする。しかし、ある時、このまま他人の力をうまく利用することだけを考えていたら、自分には何にも残らないのではないか、そんな気がしてきた。自分にはまったくなにもない。そんな気すらした。その暗闇をのぞき込んでしまったら、もはやその場所に安住することは出来なかった。だから、全てを拒絶した。他人に可能な限り頼らず、自分で出来ることを増やしてきた。他人に頼ることはもはや負けを意味していた。それから15年経って、自分に出来ることはずいぶん広がったし、やろうと思えば出来ないことだってもう無いはずなのに、何か色々なものに裏切られた、否、裏切った、そんな取り返しのつかないような焦燥の念を抱いてしまうのは何故なのだろう。

  • 1人じゃ幸せになれないという事実を知ったからでは? 君がどんなに頑張ったところで、それは所詮凡人レベル。他にもできる人はたくさんいる。だから、結局のところ、ナンバーワン...

  • "人より体力が劣ってた"って具体的にどういう事なんだ? どこかの自分語りの文で見かける度に不思議に思う 誰かに頼るのと関係なくね? その"体力が劣ってた"事を克服して 自分で出...

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