http://anond.hatelabo.jp/20070628001207
ある日の昼下がり。
あいちゃんは虫籠を抱えて、村の真ん中にある博物館へと入っていった。
正面には、大きなみみずくが鼻提灯をふくらませて居眠りをしていた。
「んぐご・・・ はっ!失礼しました」
あいちゃんがつつくと、彼は慌てて飛び起きた。彼は、この博物館の館長のフータである。
「どうも昼間はねむくていけませんね ところで何かわたくしにお手伝いできることがございますでしょうか?」
あいちゃんは、例の虫籠を恐る恐る、寝ぼけまなこの館長に差し出した。
「ムシ、苦手なんです 直接触りたくないんですよ」
館長は明らかに動揺していた。
しかし、動揺しながらも、これが任務とばかりに、少女の差し出した虫籠の中の虫について解説を始めた。
「テントウムシは「ちっちゃくて カワイイ!」なんて 言われますが、さわると 黄色いえきたいが・・・ああ、キモチワルイ・・・」
そんなに嫌いなら、どうしてこの博物館でムシなんか収集しているのだろう。それは突っ込まない事にしておこう。
ハエやゴキブリにまで値段を付けて買い取ってくれる、村の雑貨屋の店主の狸も変な奴といえば変な奴だが、こいつも相当変な奴だ。
「あーあ、先が思いやられるなあ」
とにかく変わった奴ばっかり住んでるおかしなこの森で、あいちゃんの新しい生活が始まったのである。
周りを見渡すと、女の子。肌が白くって、目がくりりとしていて、生まれたばかりのひよこのような純粋さを発している、女の子。なぜこうも惹かれてしまうのだろうか。なぜこうも好き...
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「ミミズクと夜の王」なー