グループ内のある一人の男子。彼だけ喫煙者だった。ところが、禁煙するとある時宣言。別に誰かが禁煙しろと迫ったわけでもない。自主的にそう思ったらしい。ところが、グループで集まっている時だ、彼は時折ふっと姿を消す。そしてふらっと戻ってくる。数分の事。
「煙草吸ってたの?」
誰かが聞く。別に、非難するような口調でなく、単に尋ねた、といった感じ。
「え?いや、違うよ」
彼は否定する。
……のだが、もう臭いでバレバレなのだ。明らかにケムい。明らかに吸ってる。皆それを分かっている。彼だけ気付かない。本当に、喫煙者って自分の煙草臭に気付かないのだなあ、としみじみ思う。あと、禁煙って難しいんだなぁ、と。最近はもう開き直ったらしく笑って誤魔化している彼。
やめる意志もないのに「やめる」などと公言して憚らない輩は、おおかた世間のムードに迎合してそう嘯いただけなのだろう。臭いのは彼がこそこそと煙草を吸ってきたからではなく、そ...
フェロモンとかじゃなくて普通に匂ってました。そんだけです。
現実世界というのはそんなに親切じゃないことのほうが多い。 散文的である場合のほうが圧倒的ですよ。 過剰に美しく捉えようとしてしまうのは、ちょっと衒学的。 粉飾せずに自分の繊...
忠告されちった。おっしゃる通りだと思う。 でもね、無意識に煙を吐き出す人ってのはいるんだよ。 したら、その煙を散らしたいと思うのは人情でしょ?