勇次郎が闘いに求めているものは、食事や性交と同じく「欲求の充足」なのだそうで、彼にとって闘争は一種の本能です。そして数々の戦闘から彼の好みを推測すれば、多分彼は「必死の思いで鍛え上げた人間が自分を超えようとしてくるのを、嘲るように叩き潰す『手応え』」が好きなのだと思います。彼は闘いを料理によく喩えますが、その場合《相手の強さ》はしっかりとした食感・歯ごたえのようなもの、そして《自分に向けられる敵意や戦闘意欲》はソース・味わいのようなもの、と定義できるのではないでしょうか。彼は相手が鍛えていればいる程それを蹂躙するのが楽しそうですし、相手に必死に向かってこさせるためにいやらしく煽ったりすることもしばしばです。闘いのあとに相手と友情を結んだりする刃牙の行為に「上等の料理にハチミツをぶちまけるが如き思想」だと非難したこともあります。勇次郎にとって闘争とは上等な「格闘士」を餌として食うという行為なのでしょう。『格闘グルメ』ですね。
ですからグルメ・勇次郎が「鍛えていない人間」を相手にすることは稀で、唯一に近い例外は刃牙の母:江珠が刃物を持ち出しかみつきまで敢行して必死に向かってきたときくらいではないでしょうか。これも「そこまでの執念」を上等のソースとして買ったのではないかと思われます。戦闘でボロボロになった柳龍光を容赦なく潰したときも、自分に向かってくるという彼の「意思」を一応確認していましたし。
以上を考慮した際に、勇次郎にとってオリバが「食う」相手として不適なのはひとえにオリバの性格の問題ではないかと思われます。オリバの妙にのんびりした性格は、勇次郎に「餌」という認識を抱かせないのではないでしょうか。これはオリバが「相手に勝つため」に強くなっているのではないことに起因すると思います。勇次郎にとってオリバは「格闘士」ではなく、従って全く食指が動かない、というのが理由なのではないでしょうか。ただ、もし将来的に勇次郎がオリバにとって(たとえば脱獄囚のような)仕事の"ターゲット"として現れたら、そのとき両者が対峙する可能性はゼロではないと思います。オリバがそれを望むかどうかは、まあ微妙ではありますが。
なぜ、勇次郎はオリバと戦わないのだろうか?
勇次郎が闘いに求めているものは、食事や性交と同じく「欲求の充足」なのだそうで、彼にとって闘争は一種の本能です。そして数々の戦闘から彼の好みを推測すれば、多分彼は「必死の...
勇次郎の方が強いから。
> 勇次郎の方が強いから。 勇次郎は、自分より弱い人ととも戦ってるよ。 > だって、地面にパンチして地震を止めちゃうんだぜ! って、勇次郎が信じて疑わないだけで、止めたか...