しがみついてて気がついたら、自分の台車だけ切り離されるのもアリ。
初めは場所取り気にしていたけど、
スピンのたびに頭ぶつけて、何が何だか分からなくなる。
一緒に乗った奴はもう誰もいなくて、自分の手もズルズル滑り始める。
このまま放してしまえばいい、怖くてそんなこと出来やしない。
知らない間に台車はピカピカ、外側だけは人もうらやむ。
好きで乗ってるコースターだから、もちろん文句あるはずがない。
しんどいしんどい言ってるけれど、よく考えりゃ言ってるだけで。
しがみついてるその手以外は、どうしようもなく弛緩したまま。
どうかこの手を放させないでください。
そんなことは絶対にないと、ただそう信じたいだけだったのです。
止まるな、止めるな、加速し続けろ、もう何も感じなくなるまで。