2007-04-27

ジェットコースタージャンキー

 

俺はジェットコースタージャンキー

くるくる回る台車から、いつ放り出されるかは運次第。

ハーネス無し、ベルトも無し、自分の握力だけが頼り。

しがみついてて気がついたら、自分の台車だけ切り離されるのもアリ。

初めは場所取り気にしていたけど、

スピンのたびに頭ぶつけて、何が何だか分からなくなる。

一緒に乗った奴はもう誰もいなくて、自分の手もズルズル滑り始める。

このまま放してしまえばいい、怖くてそんなこと出来やしない。

知らない間に台車はピカピカ、外側だけは人もうらやむ。

好きで乗ってるコースターだから、もちろん文句あるはずがない。

しんどいしんどい言ってるけれど、よく考えりゃ言ってるだけで。

しがみついてるその手以外は、どうしようもなく弛緩したまま。

どうかこの手を放させないでください。

私にはこの加速度と風圧と恐怖が必要なのです。

そんなことは絶対にないと、ただそう信じたいだけだったのです。

俺はジェットコースタージャンキー

止まるな、止めるな、加速し続けろ、もう何も感じなくなるまで。 

 

 

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