こういうとき女の子は強い、と思う。俺なんて到底敵わない。あるいは。俺がそういう女の子が好きなだけかもしれないけれど。
映画を観て、買い物をして。そのあとはやっぱりご飯を食べようか、なんてことになるわけで。料理を食べて、お酒も少し飲んで、すこし落ち着いてきたところで、ここからが本番。
おとといの日記でさ、プレゼントがどうのこうのって書いたでしょ。あれを読んで、たぶんそういうことじゃないんだとは思ったんだけど。
「そういうことって?」
あー、いや、つまり俺とは別に、そのなんというか。
「嫉妬したの?」
うーん、嫉妬とは違うな。そうじゃなくて、動揺、そうそう動揺したんだよね。あんなに動揺したのは久しぶり。というか、あんなに動揺できるんだと思ってびっくりした。つまり、なんというか、その、好きです。
「うん、知ってる」
思わず目を逸らす。勝てないな、と思う。いや勝ち負けではないのだろうけど、でもやっぱり、俺の負け。少しは反撃してみよう。○○ちゃんは俺のこと好きだもんね?
「うん」
笑顔で少し顔を傾げながら、そう即答する。
「好きじゃなきゃいっしょに映画行かないよ」
そうですか。ここまできて、最後のもう一言が必要なのかどうか分からないけれど、俺は必要だと思うので、それを口にする。ただし、だいぶ躊躇しながら。好きなので、付き合ってください。
「はい」
この瞬間から、二人は特別な関係になったのだろうか。どうも実感がわかない。もう一度言ってみる。今度はシリアスな顔をつくって。付き合ってください。
「うん。どうしたの?もうちょっと違う答え方のほうがよかった?」
いや、そういうわけじゃなくてね。俺はここで説明を放棄する。さっき観た映画とは違って、この先がまだ続くけど、とりあえずはハッピーエンド。
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うーん、なんだか違うところに着地したけどまあいいや。
うーん、なんだか違うところに着地したけどまあいいや。 元々考えていたところを知りたい… あと、短期的なその後。
ごめん、最後の一行は余計だった。別のところに着地というのは、あの文章の中での着地点の話。「先人曰く、惚れたが負け」で締めたかったとだけ書いておきます。 短期的なその後は...
的確な返事をありがとう。増田さん。