2007-03-10

脳内○○

人の世界は、個人の頭蓋の中だけで展開されている。物理的にも、精神的にも。人が知覚できることなんてのは、頭蓋の中のことだけなのだ。目、鼻、口といった感覚器が朧げに「外」の情報を届けてくれるが、知覚は不可能だ。他人は全て「外」の存在であるから、人というのは本質的に独りきりなのである。それ故、人は狂おしいほどに他人を求める。五感全てをもって他人を知覚しようと試みる。しかし人は結局他人を知覚、理解することは不可能である。「僕は本当は独りきりなんじゃなかろうか?」、この疑問を破るために他人を求め続けている。独りきりは、恐い。

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