人は常に後ろ向きの力に引っ張られている。
「何もしなければ何も起こらない」という理屈があってもいいと思うのだが。
しかし人は、何もしなければ緩やかに死んでいく。
生きるためには食事が必要だ。食事をするためには金が必要だ。
金を稼ぐためには「何かをしなければならない」。
泳ぎ続けなければ死んでしまう魚のように。
だが、使いきれないほどの金があれば。
それは絶対的な安心感をもたらす。
「何かをしなければならない」という焦燥感とおさらばできる。
読書をしているとき、増田を見ているとき、こうやって文章を書いているとき。
俺はどうしようもなく焦燥に駆られる。
こんなことをしていていいのか。
何かをしなければならないのではないか、って。
その焦燥を感じなくなれば。
そのときは心の底から読書を楽しめると思うんだ。
だから本を買うんだよ。