「1年、経つの、早いな」
そうだね。そうかもね。
でも、僕は全くそう思ってない。早いんじゃなくて「ない」のだ。
1年なんて経ってない。僕は年取ってない。何も起こってない。時の速さに気付いてなんてない。
1年なんて、ない。1日だってない。1時間なんてない。1分もない。1秒すらない。
通り過ぎてしまえば忘れるのみ。済んでしまえば忘れるのみさ。その事をもっと嘆くべきだった。
僕が1人なら、ないのと一緒。
僕がもう1人いるか、君がそばにいればいいのにね。
だったらきっと、全部変わるのに。
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