俺は昔から変人になってやろう、という考えがあった。
日本人的謙虚さを持ち合わせていた幼少の俺は、自分が天才でも何でもない、本当はどうであっても、凡才である確立は高いはずと思っていた。
それでも凡人にはなりたくなかった。やっぱりヒーローになりたかった。
凡才の俺は考えた。過去の偉人、今のスター。どいつも変態ばかりだ。まともじゃない。そう思った。
そいつらにどうやったら近づけるか。
世間一般の優秀な人間像は何でも良い感じにこなして輝いている奴だ。
でも凡才の俺が万能さを求めたら、良い感じに凡人、いやむしろそれより劣った奴になってしまう可能性が高い。
それじゃだめだ。俺はとことん一つに突出した変態になろう。そう思った。
オタク気質なひとは少なからず持ってると思う。変態という誇りを。
どんなに自虐的に言ってはいても、実は好きなはずだ、変態な自分を。