2008-07-10

全身から黒い煙をもくもくと上げながら、巨大戦艦は大きな渦を作りながら沈んでいく。

私はあの戦艦が憎くて仕方無かった。

憎くて、憎くて。

私の撃った銃弾は戦艦にいくつ傷を付けただろうか。

仲間の撃った銃弾は戦艦にいくつ穴を開けただろうか。

私の胸に刺さった銃弾がぼろぼろと崩れ落ち、

長い間私を苦しめて来た痛みがすうっと消えていくような気がした。

そして、私の胸には穴が残った。

私はその胸に開いた穴にパテやシリコンを塗り手繰るように食べて、遊んでを繰り返した

どれだけ食べて吐いただろうか。

いつのまにか夜になっていた。

公園のベンチでブランコを眺める私。

ブランコをギコギコ言わせながら、シーソーを眺める私。

シーソーがぎしぎしと軋む。

街灯を眺める私。

でもあるとき、宇宙人が攻めて来た。

私はきゃっきゃと歓喜しながら、タンスの奥から銃を取り出した。

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