ある日研究室に行ったら、Aがハンガーを頭にかぶっていた。
「なにそれ」
「いや、ハンガーこうやってかぶると右とか左を向きたくなるって聞いたから」
「……」
「ほんとだって」
「嘘だ!」
「ほんとなんだって、俺を信じろ!」
「いやだね」
「じゃぁやってみろよ」
「……よし」
まぁそのとき僕はスーツ着てたわけなんだけどあえてネクタイ緩めてみた。案の定外野から野次が飛ぶ。よっぱらったおやじにしかみえねーっ。てんてけてんてけとか適当に歌いながらハンガーかぶってみる。
「……なる!!!」
「だろ!!!」
なんか妙にAと分かり合えた気がした午後一時。
ツイートシェア