2016-06-01

「高台家の人々」という希代のクソ実写化

ここ最近、クソ実写化の問題が騒がれているけど、まさか、こんな恋愛映画でヤラカされるとは思わなかった。


原作は「ごくせん」や「デカワンコ」の森本梢子先生。

森本先生といえば日テレだけど、この映画はフジテレビ制作。一抹の不安を覚えなかった訳では無い。


原作は4巻まで出ていて、未完(…のはず。私は単行本しか読んでいないので)

というわけで、この映画の後半はオリジナル展開なのだけど、このオリジナル部分がクソ。ことごとくクソ。

メインターゲット(のはず)の20代~30代の女子が見たら卒倒するような「頭のおかしい展開」の連続。


すでに結婚式を挙げた、もしくは、結婚を意識したことのある女子なら主人公の行動にまっっったく共感できず、

「ハァ?…ハァ?……ハァァァッッッッ?」となること請け合い。

この映画のスタッフの誰一人として「結婚式」がどういうものか、まっっっっっったく理解出来てない。

せめて、一度くらい結婚式の取材を行ってから脚本書け。バカ。


「60代近くの老害おっさん脚本家が『結婚式を前に揺れるオンナゴコロを表現してみました。テヘペロ☆』」な内容。

なのに、スタッフを見たら、脚本・金子ありさ。…って、女かい! 悪評高き「花燃ゆ」の脚本家じゃん。


さらに、原作を読んだら、脚本家が原作の主題を理解できてないことが発覚して驚愕。

私が感じた原作の主題は「生まれながらに心を読む能力を背負ってしまったが故に、

それぞれ慎重・臆病・意地悪な性格になった三兄妹が結婚相手に選ぶ相手はどんな人?」というもの。

だから、原作での高台家の人々とヒロインの木絵との描かれ方の比率は7:3。

タイトル通り、高台家の人々の心の動きがメイン。


なのに、映画は3:7で木絵メイン。


しかも、原作の木絵はぜっっっったいにしないであろう行動も取らせてるし。

…いやいや、これは木絵の存在に高台家の人々が癒やされるヒーリング作品だよ? それを理解してるの?






演技陣もヒドい。


斎藤工。カッコ良さにもっと幅があるかと期待してたんだけど、どっからどうみても判で押したようなコピペ演技。

最初はカッコいいなぁ、うっとり☆ と見てたんだけど、あんまりコピペ演技を繰り返されるもので、

途中からアレルギー反応を起こす結果に。

2時間ずっと「すぐ婚ナビ」のCMをリピートで見せられていた、といえばこの苦痛を分かっていただけるだろうか。

水原希子。誰だよ、コイツ呼んだの。

見た目は次女に近いかもだけど、演技が「出来てない」んじゃなくて「していない」。

セリフを読んでる「だけ」。Siriか、お前。

市村正親。どっからどうみても市村正親でしかない。


でも、そんな三人でさえ吹っ飛ぶトンデモ存在。それが、シャーロット・K・フォックス。

演技うんぬん以前に、セリフすべてが30年前の大映テレビのドラマかと思うような、カタコト日本語。

「キエサーン…」。アホか。

原作では、とっても魅力的なおばあさまなのに、彼女のシーンだけ完全コント。

私のイメージでは、夏木マリなの。

時々不適な笑みをたたえる、あのカッコイイおばあさまがどうしてこうなった。

こんなんだから、「30代の地味目女」が似合わない綾瀬はるかでさえ許してしまおうという結果に。


とにかく、映画全体として、ネタとしてすら笑えない。とにかく酷い。

こんな偽物は過去の遺物として、いつか日テレさんでドラマ化してくれることを望む。

もちろん、お祖母さまは夏木マリで。これマジ。

  •  斎藤工の評価に草  こいつは演技が下手だしなんで持て囃されてるか不明。  

  • 私が感じた原作の主題は「生まれながらに心を読む能力を背負ってしまったが故に、 それぞれ慎重・臆病・意地悪な性格になった三兄妹が結婚相手に選ぶ相手はどんな人?」というも...

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