2016-06-01

残業は無能の証明、本当にそうだろうか?

俺は勿論残業はした事がないし、頼まれてもする気がない。

何故なら残業を受け入れた瞬間、自分が無能だと判明してしまうからである。

自分は就業時間内に仕事を終えられないグズである。

世間はきっとそう見ているに違いない。

夜遅くに会社を出ると辺りは真っ暗で駅に向かうと居酒屋はこれでもかという程

無能どもが箸を突き合ってる様に出くわす事だろう。

まるで俺が残業してるお蔭で会社は回ってるんだという事を誇示するかのように。

だが、気になるのはそれだけではなかった。

彼らの目線はいつも上を向いていない。

目線は常に下を向いている。

多分疲れすぎてどうしようもなくなっているのだろう。

それが手に取るように分かるようになると無能だと認めてしまう。

彼らは既に自らが無能である事を実感し納得しているのかもしれない。

酒を煽ってツマミに手を付ける様は動物園で餌を与えられて喜ぶ猛獣のそれにしか見えない。

夜はどこかしこで吠えまくってる彼らも会社では居心地の悪い椅子に座って毎晩遅くまで仕事をしているのだ。

社畜という生き物はそうしたしがらみに耐えて生きているのだろう。

残業は無能の証明だと考えて来たものの、そういう生き方しか出来ない人もいるのだろう。

自分が残業する事によって会社に貢献し、自分の居場所を確保してると。

うーん、自分には理解の及ばない境地だ。

やはり無能だから残業しているのだろうと感じる。

そうした環境から一度でも抜け出せないそいつらが無能なんだ。

なるほど無能ほど残業をするという事が幾分か理解できた気がする。

だが、俺は残業する気はない。

無能な社畜と一緒にして貰いたくないものだ。

その矜持を持って今日も早朝出社だ。

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