2015-12-14

貧乏人は、栄養に偏りがあって、概ね太っている。

そんな記事を立て続けに読んで、あ、俺のことだわと思った。

セブンイレブンの「武州煮ぼうとう」を夕食に三杯食べてもお腹が膨らまなくて

さらに同じコンビニで買ってきたカップラーメンを食べるあたりが特に。

食べる以外に文化的なストレス発散方法は知らない。分からない。

レンジでチンして、食べたら捨てるだけという

始まりと終わりに時間がいらない利便性を捨てられずにいたから。

高コストだと、どこかで冷静に考えていても、

「一口コンロって料理する気ないよねー」

それとなく諫言してくれる知人にそんなことを嘯きつつ、食生活を捨てられずにいる俺は見事に肥えている。

そんな俺だが、ちゃんと自炊することを今しがたやってみた。

食いながら食費を計算してみる。

スーパーのマルエツで購入した、 

1. モヤシ: 30円

2. 鶏肉(グラム78円): 120円くらい

肉のハナマサで購入した、

3.うどん(五玉で150円): 90円

4. 白菜(1/2カットで100円): 30円くらい

セブンイレブンで購入した

5.絹ごし豆腐: 30円

調味料として、飲みかけの日本酒の余り全て(300円くらい)と

みりん(300円で購入した内の40円くらい使用) と醤油少々を入れた。

日本酒はどうせ栓を切ったまま二三日放置していたから、晩酌にも微妙だったし置いておいて。

計算すれば、消費税込みで400円程度か。

何だ、こんなもんか。意外と高いな。スーパーまで行って買い物して帰って料理して皿洗いをする1時間があれば......そんな感想がよぎった。

総じて言えば、失望感というやつだろうか。

今の俺の腹の多くを占めているのはまず間違いなく白菜だ。

1/2カットの白菜はズシリと重く、スーパーからの帰り道、自転車から吊り下げた袋が

サッカーボールのように俺の膝に何度も当たって漕ぎづらかった。

それが100円。

ニュースで11月は多雨で温厚な、例年にない異常気象だと知った。

その裏で、野菜が大きく育ちすぎて一部を破棄している農家の方もいるとも。

葉物の相場は、小松菜がいつも100円で売られていることぐらいしか俺にはわからないが、

それでもこのサイズで100円というのはなんとなくおかしいということくらいは気づく。

取れすぎて、調整して、それでも業務用スーパーに買い叩かれて今手元にあるのが、その白菜なのだろう。

言わば農家の涙を足蹴にしてダンピングで手に入れた白菜を使って腹を膨らませて、400円。感動とはほど遠かった。

料理を続けていけばいつかは食費も下がっていくだろう。

そうすれば、食費に回していた分が貯金に代わり、将来への不安が少しは軽減されるのかもしれない。独り身という寒風は吹き止みそうにないが。

だが、それまでの道のりはダイエットにも似て、"いずれは"というゴールは見えているのに手が届かない果てしない道のりなのだ。

自炊の食材が切れたら、またコンビニに行くか。栄養素はネイチャーメイドのマルチビタミンで十分だ。

こんな肥満体だが、先日の健康診断でも腹囲測定以外A判定を貰った俺にとって大切な資源だ。

自炊はダイエットにも似て、厳しい。ビタミン剤?大いに結構じゃねぇか、健康ならば。

ゲーム「家族計画」に出てきた娘さんはカロリーメイトしか口にしなかったが、あれはダメだ。ビタミン剤飲め、ビタミン剤。

さすれば、貯金と食費を犠牲に、乏しい自由時間と死ぬまで社畜で入られる体を得られるから。

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