猫って、怖い思いをしたときのことすごく覚えてるよね。
大昔の話だけど実家の猫。拾ってちょっとしたら
見知らぬ小学生の兄弟が「うちの猫。逃げた猫」って言いにきたんだ。
詳しく話を聞いたら、兄弟が内緒で飼っていたのを、中学生の姉に見つかり
「貧乏なのに猫なんて飼えない!」って怒って、持ってたサイダーを投げつけたら
走って逃げてしまったらしい。
その猫、異常に炭酸のプシュって音におびえるから本当だってわかった。
「で、どうするの?うちで飼えば好きなときに見に来ていいけど私、飼っていい?」
って聞いたら喜んで、それからしょっちゅう遊びに来るようになった。
数ヶ月して中学生のお姉ちゃんがうちにきて「弟たちが迷惑かけてすみません」て。
近所の人に聞いたら親がネグレクトで、姉が面倒見てて、弟たちは泥棒の悪癖があった。
でも、うちに関する限りいつもいい子で悪さしたこと一度もなかった。
姉の訪問以来、ぴたっと来なくなっちゃったけど元気だといいな。
その時の猫は20過ぎたよ