2010-07-01

鈍色思い

思いは鈍い空の色に染まって

露草色の海原の 烏羽色のその底で

深緋滲む肉色は 黒鳶沈んでもう見えず

素色ぼんやり空の下 思い出地面は黒橡

千歳緑が鬱蒼と 煤竹色に蓋をして

薄鈍 錫色 鉛色

灰色 素鼠 丼鼠

色は移ろい消え去って

形は崩れて砂となり

残るはいつも塵芥

思いは鈍い空の色に染まり

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