■二人の暮らし
20代後半、子なし。
仕事が忙しくなって、「なんで結婚生活を続けているのか？」と不思議になった。
顔を合わすのは１週間に１回くらい。
メールも電話もしない。
財布は別々。
家事はなんとなく自分がしている。
２、３年前に忙しかったころは、そんなことを思わなかった。
離婚してもいいかな、と思いついたころに、
「心が亡びる、と書いて忙しい」
という文章がたまたま目に留まった。
小説のあとがきにあった文章。
何故か、ほっとした。
数年後、この文章に感謝することがあるかもしれない。
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