私には恋人が居た
同じサイトを2人で運営してた
別れてから暫くはサイトを放置してたが、そのうち自分1人で色々書いていた
謝りたいそうだ
付き合っていた当時の事
別れた理由についての事
謝る文章が綴られていた
誰かに、何かについて、謝るという事
それとも、関係修復の為の技術か
その彼女とは、何度も別れて付き合ってを繰り返した
三角関係にもなり、修羅場にもなり、互いを酷い方法で拒絶して距離を置いたこともある
「これが最後」が最も陳腐な意味を持つようになった
「もう、やめておけ。互いの為にならんし、結末は同じだ。そこにお前の望むものはない」
右耳からそう聞こえる
「そんな事を言っても気になるんだろ?連絡だけなら取っても良いんじゃないか?それに、今度こそ上手くいくかもよ?」
左耳からそう聞こえる
連絡は、取れない
取れないし、取らない
けども、連絡をされたら、電話が掛かって来たら
きっと拒否が出来ない自分が居る
けど、きっと、そこに愛情はないんだと思う
互いに行き場のない寂しさがあって
それを押し付ける矛先として、自身にとって都合の良い相手が居るだけ
そこに相手への思いやりとか愛しさとか大切に思う気持ちは、きっと、無い
そこにあるのは、それぞれが求めてるものは
一個の人格をもった人間ではなく、血の詰まった高性能な抱き枕に過ぎない
それが、きっと相手にも分かってる筈
何となくだとしても、感覚的に理解している筈
それでも、理解していても、連絡を取ってしまったら止められない
高性能抱き枕しか理解できない、欠陥だらけの自分は、もう変えられないんだろうな・・・
人間がちゃんと、相手の人格の存在を認めて愛する事が出来るのかどうかを、私は知らない
出来ないとしたら、それはあまりにも救いの無い話ではないか、と欠陥を持つ自分は思う
他人を愛せない、欠陥人間の唯一の願いです