2010-03-27

「相談しない」上司組織ダメにする

ttp://president.jp.reuters.com/article/2010/03/24/08D73C78-2FF1-11DF-8D86-78B23E99CD51.php

リーダーが「1人でやる」ことから生じるもう1つの失敗は、「機長症候群」と呼ばれるものだ。これは、リーダーが1人で全責任を引き受ける傾向から生じるものというより、チームのメンバー自分たちの責任を放棄する傾向のことを指している。

複数の操縦士が乗務する航空機で、機長が明らかに間違った判断を下したとき他のクルーミスを正さなかったことが原因で、過去に悲惨な事故が何度も起きている。

「・・・」

機長症候群航空機だけに見られる現象ではない。ある研究で、十分な訓練を積んだ看護師が、この場合の「上司」、つまり担当医が指示したら、患者に関する意思決定の責任を放棄するかどうかを調べる実験が行われた。

この実験では、研究者の1人が外科、内科、小児科精神科のさまざまな病棟の22のナースステーション電話して、自分はその病院医師だと名乗り、応対した看護師に、その病棟の、ある患者にアストロゲン20ミリグラムを投与するよう指示した。指示された看護師の95%がそれに従った。アストロゲンは病院での使用が認められておらず、指示された投与量はメーカーが定めた1日最大投与量の2倍にのぼり、しかもその指示は看護師がそれまで会ったことも電話で話したこともない人物から与えられたというのにもかかわらずである。

この調査を行った研究者たちは、調査した病棟のような大勢のスタッフがいる病棟では、最善の決定がなされるよう複数の「専門的知性」を持ったプロが協力しているものと思いがちだが、実際には、この調査の条件の下では、それらの知性のうちの1つ──医師の知性──しか機能していないおそれがある、と結論づけている。

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