■階段が好き

散歩帰り。すっきりした。

階段を上るのが好きだ。まっすぐに伸びる階段が好きだ。

ビルの階段も好きだ。一つ階をあがる度に、数字が増えているのを確認してにやにやしてる。

おしゃれなデパートの奥に配置された無骨な階段がいとおしい。

足下が見えてしまうような透け透けの階段もハラハラして楽しい。

たまに、カーペットがきちんと敷かれているような階段に遭遇すると

なんと優しさに溢れているのだろうと、嬉しくなって、一日幸せに過ごせる。

私は体力が全然ないから、すぐに息もあがってしまうけれど

できることなら、一度どこまでも上り続けてみたい。

腿を上げて一歩踏み出し、一つ上のステップを踏みしめる。

下の段に取り残されたもう一方の足を体ごと上に引き上げる。

その一歩が確実に自分を持ち上げていると実感できるのが良い。

私のように気紛れな人間は、

普段の歩幅は気分に左右されてしまう。

落ち込んでいるときは、肩が落ちて足下を見ながら歩いている。

けれど、階段では同じ歩幅を保てるのが良い。

階段は、今の自分がどんな気分で居るのか、

はっきりと突きつけてくれる。

視線を上げて歩く方が気持ちいい。

背筋が伸びて、視界が明るくなって、頭がすっきりする。

階段を上ると自然と上を見上げてしまう。

視界が開けていくような気分になる。

Permalink | 記事への反応(3) | 07:32

ツイートシェア