だから技術者は報われない
ttp://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080519/302262/?ST=management&P=2
その話を聞いて思い出したのは、大手エレクトロニクス・メーカー主催のパーティーでの一コマだった。ある役員が熟柿(じゅくし)臭い息を吐きながら私にこう言ったものだ。
「ものづくりは実に面白い。その面白いことを毎日できるわけだから、技術者の給料は安くてもいいのです。それで十分幸せなんですから」
やはりそういう考えだったのかと、ある意味納得した。いわゆる「理系離れ」を阻止する目的で、「小中学生を対象とした科学の面白さを体験するイベントを開こう」などと言い出す学者さんや経営者の方がおられるが、その発想も根っこは同じだろう。つまり、それが面白いことであれば、どんなに待遇は悪くても人はそれをやってくれるのだと信じているのである。