気が緩んでうっかり吐いてしまった僕の呪詛を、君はいとも簡単に受け流した。
そして君はこう言った。
「そんなのどうでもいいじゃん?」
そのとき、僕はどんな顔をしていたか分からない。
僕にとっては、呪詛の内容はどうでもよくなど全くないものだったのだ。
電話越しに僕の戸惑いが君に伝わったか、それも分からない。
ただ、どこかで何かがぐにゃりと歪んだ気がした。
そうか。
わからないのか。
じゃあ、いい。
つまらない事を言って悪かった。
もっと楽しい話をしようか。
例えば、昨日観た映画の話を。
そうやって、会話は終わる事なく、ダラダラと続いてゆく。
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