2009-08-22

気持ち悪い小学生

平成1ケタの頃にあった話だという。

ある中高一貫校(偏差値的には結構良いところ)では毎年、入試に200文字の作文を課している。

作文のテーマは毎年指定され、その年のテーマは「僕の宝物」だった。

ほとんどの受験生は友人とか家族について書いたのだが、ある受験生は書いた

『僕の宝物は、○○学園(もちろんその受験した学校)の校庭で拾った小石です。

 文化祭で○○学園に来たときに校庭から持ち帰り、僕は勉強するときいつも、

 ○○学園に受かりたいと思ってその小石を見ながら勉強してきました。

 ○○学園に合格したらその小石を校庭のもとあった場所に戻したいと思います』

そんな内容の作文を書いて、彼は見事合格したそうだ。

小石をもって帰ったあたりまでは本当である可能性もあるが、それが宝物で~というところになるとその受験生の作り話だろう。

限られた時間の中ででっち上げて、あるいは事実を大きく誇張してこれだけの話を作り上げるのはある種の才能だと思うし、

世渡りではそういう能力が必要になってくることもよくある。

だから俺が採点者なら彼のその方面の能力を評価して、彼には合格点を与える。

ただ一方で、「そんな本当のことを書くんじゃなくて、完全に採点者受けを狙って書くなんて、しかもそれを小学生の時からやってるなんて、社会では成功するかもしれないけど気持ち悪い」と思う心理も間違いなく俺の中にはある。

この話についてどう考えるのか、自分の中で結論はいまだ出ていない。

  • 中学受験するそこそこ賢い小学生で、社交性って意味で要領良いタイプなら、さもありなん。そういう人はわりと周りにいたよ。 小学校の社会科見学の後、「見学をして疑問に思ったこ...

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